情報を仕組み化する ― しずかなニュースの基本設計

小さなプロダクト

前回の記事では、「ニュースがしんどい」という体験から、
しずかなニュースの仕組みを作ろうと思い立ったきっかけについて書きました。

今回はその続きとして、
実際にどのように設計を進めるのか――
情報を仕組み化するための基本構造を考えていきます。

ポイントは、単に技術的に自動化するのではなく、
仕組み化のステップ」に沿って考えることです。


仕組み化の3ステップ

私が何かを作るときに意識しているのは、次の3ステップです。

  1. 入力(どの情報を入れるか)
  2. 処理(どのように整理・変換するか)
  3. 出力(どのように提示するか)

シンプルですが、これに沿って考えることで、
「必要なもの」と「不要なもの」が自然に切り分けられます。

しずかなニュースの仕組みも、この3ステップで整理してみます。


ステップ0:何が欲しいのか?

まず「入力」以前に、
そもそも自分は何を知りたいのか? をはっきりさせる必要があります。

毎日チェックしたい情報を考えると、次のようになります。

  • 天気
  • 出社日の交通情報
  • 興味のあるテーマ(スポーツ、AI系ニュースなど)
  • 国内外の主要ニュース(ただし厳選したもの)

それ以外は思い切って捨ててかまいません。
「静けさ」は、情報を減らすところから始まるのです。


ステップ1:入力

次に「どこからデータを入手するか」を決めます。
候補は大きく分けて3つあります。

  • 公開されている API を利用
  • GPTなどのAI にニュースを要約させる
  • サイトからの スクレイピング

どれを選ぶかで、精度や運用コストが変わってきます。
無料で安定して使えるAPIがあれば理想的ですが、
なければ他の手段を組み合わせることも検討します。


ステップ2:処理

次に「どのように整理するか」です。

  • AIに要約してもらう
     → 長い記事を短くまとめ、必要最小限の情報にします。
  • 刺激を抑える
     → 不要なジャンル(芸能スキャンダルなど)や映像を除外し、
      見出し表現を落ち着かせます。
  • 優先度をつける
     → 自分が関心のあるテーマを上位に配置し、
      重要性の低いものは後ろにまわします。

ここで大切なのは、「静かさを壊さない工夫」です。
刺激的なタイトルや余計な情報を削ぎ落とし、
必要な情報だけを淡々と整えていきます。


ステップ3:出力

最後は「どのように見せるか」です。
候補は次の2つです。

  • シンプルな Webページ にまとめる
  • 毎朝自動で メール送信 する

Web形式ならスマホやPCでいつでも確認できます。
メール形式なら、プッシュ通知のように受け取ることができます。
どちらにしても、余計な広告やおすすめ記事を挟まないことが前提になります。


次回に向けて

ここまでで、「何を欲しいのか」「どのような流れで処理するか」という全体像が見えてきました。

次回は、
具体的にどの技術やサービスを使って、入力・処理・出力を実現するのか
を掘り下げていきます。

WordPressの自動投稿機能を中心に、
実際の「しずかなニュースの仕組み」を形にしていく予定です。